春は名のみの風の寒さや

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(2002.3.2 配信) **************************Letters from Mongolia  No.8  春は名のみの風の寒さや      モンゴル通信「崑崙の高嶺の此方より」                             By T. SatoLetters from Mongolia ************************** サインバイツガーノ(皆さんこんにちは)、佐藤武久です。日中の寒さは日に日に緩んで三月になってから防寒コートや帽子を日本仕様に戻しました。一冬お世話になったカシミヤのマフラーもモンゴルー日本国交樹立30周年のパーティに出席した晩にどこかに忘れてきてしまいました。これまでは気温が低くても全く風が吹かなかったのですが、おとといと昨日は夕方の6時半から7時頃大学の玄関を出る時北からかなり強い風が吹いていました。セルベ河の橋を渡る時は、北のアメリカ大使館の辺りから鋪装のしていない川端の道に沿って黄色い砂塵がこちらに向かって飛んでくるのが見えました。高谷隊員が「これからの時期はパソコンなどの精密機械は持ち歩かないように」とJICA の掲示板に警告書を張り出していましたがこのことだなと思いました。その晩(28日)はちょうど満月で、サンサル(モンゴル語で「宇宙」のこと)の丘のアパートの上にこれまで見たことのないような大きな月が昇っていて、坂道の途中でわざわざリュックを開けてデジカメを取り出し写真を撮りました。翌日、大学のコンピュータに取り込んで見たらただの丸い小さな光の塊しか映っておらず、あれは一体何だったのだとなにか幻でも見たような気分でした。幻を見たついでに脱線しますが、黄色い砂塵と丘の上の満月を組み合わせるとこのウランバートルという都市が砂丘の上に築かれていることに気付かされます。小学校の4、5年生のころだったと思いますが、学校の帰り道に桐下駄を造る家があって、その職人の小さな工房兼店鋪といった感じの戸口で二、三人の仲間とラジオの「新諸国物語」を聞かせてもらっていました。「笛吹き童子」だったか「紅孔雀」だったか確かなことは覚えていませんが、主題歌の中に「吹けよ、吹け、吹け、蒙古風   XXXXXXXXXX    駱駝の鈴がなる」という歌詞があってなぜかここだけはこの年になっても忘れずに覚えています。

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